金融システムの安定化

90年代後期、国内の金融システムが深刻な不安定な状況に陥ったことは記憶に新しいでしょう。最大の金融危機は97年に発生した準大手証券の三洋証券の倒産です。

上場証券会社では初めての会社更生法の適用で、3736億円という巨額の負債総額も、一般国民には驚きの対象となりました。生命保険会社9社から借入していた劣後ローンの返済期限が延長できず、証券会社の経営の健全度を示す自己資本規制比率が危険水準といわれる120%を割ったため、顧客資産の保全を優先すべきだと判断し、会社更生法の適用申請に踏み切ったものです。

更に、同年には北海道退職銀行が自主再建を断念し、同じ北海道の第二地方銀行である北洋銀行を軸に預金や貸し出しなどの営業を譲渡すると発表しました。市場から十分な資金を調達できず、資金繰りが行き詰ったためで、都市銀行では初めての経営破綻でした。

北海道拓殖銀行の経営破綻が発表されてから一週間後、今後は四大証券の一角であった山一証券が自主廃業を決定し、大蔵省(現在の財務省)に営業休止を届出ました。負債総額は三洋証券の実に八倍の約3兆円にも達し、戦後最大の倒産となりました。

これらの大型の金融破綻が次々と発生したため、公的資金で銀行が発行する株式などを購入して、銀行の健全化を図るべきであるという声が高まり、政府は98年に金融安定化法を成立させ、大手行を中心に総額1兆8156億円の税金を投入して、優勢株を購入したのです。この公的資金による優先株等の購入を資本注入とも呼称します。

消費者金融とは?